招待講演
西野 順二 先生(電気通信大学)
題目:ファジィ○こころ
概要:計算機の能力が単純かつ飛躍的に向上し、困難と思われていた多くの課題が意外に単純な計算によって解決できるようになった。だからこそ、人間がどうして計算機に勝る知的な処理を行なうことができるのかの不思議は増々深まっている。そしてなお、計算機では解決できない課題が広がっている。
ファジィ理論は、0/1や離散記号で構成された計算機の世界では解決の難しい問題を、人が行なう賢く効率的な処理にならって解決する枠組みである。ファジィひとすじ25年の著者がその半生とファジィの思いについて講演します。
吉田 真一 先生(高知工科大学)
題目:脳機能データへの機械学習の適用とBCI応用への可能性
概要:近年,神経科学の分野において注目されている Brain Decoding を用いて,ヒトが感じる感覚や心の状態の推定を行う研究が進められている.本発表では,神経科学の分野で成果の出ている視覚刺激の Brain Decoding を通して,fMRI を使った Brain-Computer Interface と画像検索への応用を目指す取り組みについて紹介し,BCIや感性工学などの工学分野への Brain Decoding の展開可能性とともに,そのコア技術の1つとして用いられる機械学習アルゴリズムと,ソフトコンピューティングや計算知能アルゴリズムの適用可能性を議論する.
菊池 浩明 先生(明治大学)
題目:ビッグデータにおけるプライバシーの課題とプライバシー保護データマイニング
概要:SNSやツィッターにおけるメッセージや装着型のセンサによる歩行や睡眠時間などの定常的なライフログから構成されるビッグデータの利用が注目されている.大きな潜在性を持つその一方でプライバシー情報が漏えいしたり個人が特定されたりする危険性も指摘されている.本講演では,これらの課題を整理し,情報セキュリティ技術を応用してプライバシーを保護したままでセンサーの情報を統合したり解析を可能にするプライバシー保護データマイニング技術の適用可能性を検討する.